研究課題
本教育プログラムは、医学生への地域協働にかかる知識・スキルを学ぶ月1回の講義と年4回の合宿形式の地域の医療問題探索・解決を含む1年間のフィールドワークを構成する予定であったが、地域へ出向く負担を考え、まずは半年間隔で、講義と地域での実践を含むプログラムを複数回行っていくことが実現可能性が高いと判断した。そのプログラムを2018年度は医学部1年生を対象にした半年のプログラムを行なった。他、単発で地域医療に興味関心を高めるための講義・教育企画を行った。それぞれのプログラム・講義そのものは満足度が高いものであったことはアンケートで明らかになったが、個人能力を評価する項目ではほとんど変化なく、地域で活動を行なった際の結びつきが実感できていなかった。専門家などとの意見交換などで、講義と実践のつながりが明確ではないことが原因ではないかと考えた。今回の実践の中で、模擬体験ということでゲームを取り入れたまちづくりのシミュレーションを取り入れ、好評であったことも含め、座学と実践をできるだけ結びつけたコンテンツを加えていく必要がある。そのコンテンツ作成のため、専門家と討議を行い、2019年度はそのコンテンツ変更したプログラムの実装を行う予定である。また2018年度は低学年中心に行ったが、医学生高学年・多職種の学生にも実践し、対象者によっての違いを確かめることを検討し、他の学習企画によって、参加対象者になりうる学生と接触できた。
3: やや遅れている
計画した教育プログラムが想定していた効果を挙げられなかったため、さらに改良したプログラムを作成・実装する必要がでてきた。一方で、座学とフィールドワークの実践の組み合わせにおいて、その融合がシームレスにできるかどうかという点が注目すべきであるという点が明らかになった。本教育プログラムの非常に重要な点であり、解決点として、PBLやゲームベースのシミュレーションなども効果的であることが2018年度の実践で示唆された。
今年度は、大学での講義を実際の地域の問題を解決するPBL・ゲーム学習にシフトを移し、地域での実践を行う。その際に大学に実習先の地域の人を呼んで、混じってもらうことで、地域での実践をイメージさせる。また地域での実践に関して、事前に課題を形成することで、問題解決の時間を多くとることで、対話の時間を増やす。その結果として、地域・学習者双方にとって、成長・改善の効果が期待でき、その測定を行う。
教育プログラムの実施回数が予定より下回ったため、残金がでた。来年度は複数回の実践を考えているため、その出金に備える予定である。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)
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