研究課題
2019年度は医学部1年生を対象にした半年間のプログラムを行なった。他、単発で地域医療に興味・関心を高めるための講義・教育企画を行った。2018年度の内容の検討を行い、自らの地域の振り返りに加え、地域振興をテーマにしたゲームの体験を通じて、地域で起きている、地域での活動を擬似体験させた。また昨年度は成果発表を限られた人に対して行ったが、今年度は、テレビ会議システムを用いて、関わってくれた方の前でプレゼンテーションを行うことにして、そのための発表の準備の時間を長く設定した。アンケートの結果では、それぞれのプログラム・講義そのものは満足度が高く、今回は協力していただいた方からも学生の発表内容、ならびにプログラムに関して評価を高くいただけた。学習成果に関しては、前年度は個人能力は変化なかったが、今年度はリーダーシップに変化はないものの、チームでの協調性を評価する項目では前後で比較が認められた。2019年度の結果を専門家との意見交換を行い、ゲームによる擬似体験が協調性向上につながった可能性があるものの、ゲームの特徴上、リーダーシップをとるものではないこと、プロダクト作成もチームで協議して決めていくもので、リーダーシップの醸成は難しいのではないかと指摘を受けた。しかし、本来は、秋から冬にかけてのトライアルを検討したが、フィールドワーク先の丸森町が台風の甚大な被害にあい、実施を見送った。来年後は、前年度の反省を含め、教育内容の実施の変更と、これまでの教育活動に関しての論文化を目指す。
3: やや遅れている
前年度、座学とフィールドワークの実践の組み合わせをシームレスにできるかどうかという点が注目すべきであるという点が明らかになり、解決点として、PBLやゲームベースのシミュレーションなども効果的であったことを踏まえて設計した教育活動は、概ね予想していた成果を満たすことはできた。しかし、教育活動実践を繰り返し行う予定であったが、台風の影響でフィールドワーク先の地域が甚大な被害に遭い、実施が困難になった。さらに知見を高めるために、教育活動の実施が必要と考えている。そのため、1年延長することにして、論文化を目指していく予定である。
今年度は、大学での講義を実際の地域の問題を解決するPBL・ゲーム学習にシフトを移し、地域での実践を行う。その際に大学に実習先の地域の人を呼んで、混じってもらうことで、地域での実践をイメージさせる。また地域での実践に関して、事前に課題を形成することで、問題解決の時間を多くとることで、対話の時間を増やす。その結果として、地域・学習者双方にとって、成長・改善の効果が期待でき、その測定を行う。さらに昨年度の台風災害の影響は、これまでの教育活動とは状況が違うが、外部からのボランティアもいて、そのような方との交流をもって、学ぶべきことが増えることが予想されるので協力を依頼する予定である。
教育プログラムの実施回数が予定より下回ったため、残金がでた。来年度は複数回の実践を考えているため、その出金に備える予定である。ならびに成果発表を目指し、論文投稿などを行う予定である。
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Internal Medicine
巻: 58 ページ: 1649-1653
10.2169/internalmedicine.0376-17