研究課題/領域番号 |
17K17607
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
志賀 卓弥 東北大学, 大学病院, 助教 (90539074)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 集中治療 / 医療情報 / ビックデータ / 重症度 / DPC/PDPS / コスト / 機械学習 / AI |
研究実績の概要 |
私は平成29年度は東北大学集中治療室における統合ビックデータの構築のため、東北大学病院に分散している各データを一元化し、解析可能な構造化データへの変換することを計画した。この中で、現在パネルデータベース用サーバの設置を完了し、過去5年分の東北大学集中治療室入室患者の集中治療部門システムデータ、生体情報ベットサイドモニターデータを転送中である。また、病院診療録データ、DPC/PDPSデータ,レセプトデータについては、現在大学関係各所へデータ出力の依頼を行い、データ出力の調整中である。 上記の過去の東北大学集中治療部におけるデータセットはノイズが大きいため、データクリーニングを行なっている。また、本研究で重要となる臨床的な重症度を、周術期部門システムベンダーの協力の下、集中治療部門システムのスコアリング項目に患者重症度のスコアリングシステムを内蔵し、患者重症度スコアであるAPACHE2とSOFAを前向き及び後向に入力中である。 本研究の終盤に、比較検討に使用する予定である、集中治療室入室患者のナショナルデータとなり得る日本集中治療医学会のレジストリデータベースである日本ICU患者データベース(JIPAD)に登録を完了し、JIPAD用サーバーの設置し患者登録を開始した. 当初の予定よりもやや遅れてはいるが、しっかりデータクリーニングを行った上で構造化データを構築し分析を行う事が、本研究では重要になるため、データベース構築に時間をかけている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
東北大学ICUにおける統合ビックデータの構築を構造化データへの変換のためデータサーバーを設置したが,その選定,納品が遅れたことでデータの流し込みのタイミングが遅れている.また、1次データのクリーニングに時間を要している。
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今後の研究の推進方策 |
深層学習による重症度,医療コスト,診療報酬額の解析を平成29年度中に開始予定であったが,現在そのもととなるパネルデータを作成中である.データベース構築終了後,すぐに分析を開始する予定である. 分析が開始できれば,外部機関と協働し,ヒューリスティック探索とアルゴリズム解析へ移行することが可能となり,現在進めている日本集中治療患者データベースとの比較を合わせて行っていく.
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次年度使用額が生じた理由 |
理由 計画がやや遅れており、軽度予算執行が遅れているため。 使用計画 次年度の分析に適切に使用する。
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