研究課題/領域番号 |
17K17617
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研究機関 | 福島大学 |
研究代表者 |
徳竹 剛 福島大学, 行政政策学類, 准教授 (80625658)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 近現代史 / アーカイブズ |
研究実績の概要 |
本研究は明治・大正期の町村役場文書の件名目録を作成し、史料写真をWeb公開することによって、史料を活用できる環境を整備すること、およびその方法を提案することを目的とするものである。その際には、小規模な文書館等でも可能であるように、ローコストで手間の掛からない方法となるように意識することとしている。具体的に検討対象とする史料は、福島大学附属図書館所蔵の福島県双葉郡の町村役場文書である。 令和元年度は、福島県双葉郡久ノ浜村の文書を対象に、文書の撮影と個人情報の有無のチェックを進め、9冊の撮影と5冊の個人情報の有無のチェックが完了した。写真の枚数は7636枚であった。 文書の撮影方法は前年度と同様に進めたが、特段の問題は生じなかった。個人情報の取り扱いについては検討を進めているところであるが、Web公開を意識したときに生じる問題点について引き続き検討することとする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究計画では、令和元年度は、8冊の文書を撮影し6冊の文書の件名目録を作成する予定であった。文書の撮影は9冊終了し、予定を上回ったが、件名目録の作成は行えなかった。件名目録の作成が行えなかったのは、古文書資料を解読できるアルバイトの雇用ができなかったためである。 また、個人情報へのマスキング作業を6冊分行う計画であったが、それに着手することはできなかった。しかし、どのような情報にマスキングすべきであるかという検討と記載されている個人情報の箇所の特定は一定程度進んでおり、公開できる環境が整った際に作業をすればよいと考えている。 公開場所の検討については、所蔵者である福島大学附属図書館と検討中であり、協議が整えば公開の運びとなる予定である。
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今後の研究の推進方策 |
件名目録の作成を進めるため、古文書資料を解読できるアルバイトを雇用できるよう、人材発掘につとめる。また資料画像を公開する環境を整え、あるいは資料画像を公開する上での課題を洗い出し、その方法について提言できるよう考察を深める。 すでに作成が終了している件名目録については、公開に向けた校訂作業を進め、印刷・発刊する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究遂行に必要な能力を持つアルバイトを雇用できなかったため、予定していた人件費を使用することができなかった。前年度まで雇用していた者が就職して転居したため依頼できなくなったこと、そのため他の者に依頼する予定であったが、その雇用予定者も多忙となりアルバイトを依頼できなかったことによる。本年度はアルバイトの確保にさらに努め、研究を遂行できるようにしたい。
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