乳幼児の食物アレルギーを発症する要因の1つとして腸内細菌叢に着目し、研究を開始した。食物アレルギーと診断された乳幼児29名と非食物アレルギーの乳幼児21名に対して、1歳6か月の時点での便検体を収集し、腸内細菌のバランス、量の比較を行った。その結果、食物アレルギー群ではBacteroides属の低下とEscherichia属の増加が確認された。授乳方法や分娩方法、食習慣による影響は確認されなかった。 過去に牛乳アレルギーやアトピー性皮膚炎の乳児に行われた海外の研究でも類似した結果が示されており、これらの菌がアレルギー疾患の発症に関与していることが示唆された。
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