術後放射線治療を行った口腔癌の手術検体を用いて治療成績と関連する遺伝子の解析を試みた。 DNA抽出にあたり、口腔癌の中でも発生母地によって抽出が可能な量に差があり、歯肉由来の検体ではDNAの回収が困難であることが判明した。次世代シークエンサーを用いて50種類のがん関連遺伝子のホットスポットについて変異の解析を行った。前処理の段階でDNAの変性が進んでいることが考えられたがシークエンスは可能であった。 結果として、検体ごとで変異総数の差異が大きなことが判明した。臨床情報との関連づけは今回の研究結果のみでは困難で、検体数の追加やDNA抽出の改善など、さらなる解析が必要と考えられた。
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