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2019 年度 実績報告書

学校へのICT投資と教育成果の実証分析:地域データと家計データを用いた検証

研究課題

研究課題/領域番号 17K17639
研究機関千葉大学

研究代表者

佐野 晋平  千葉大学, 大学院社会科学研究院, 准教授 (80452481)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード教育の生産関数 / ICT / 自然実験
研究実績の概要

学校へのICT 投資の望ましい水準を評価するためには、学校へのICT 投資が教育成果に与える影響を厳密に計測する必要がある。ICT 投資の決定と教育成果の決定には観察できる要因だけではなく、分析者には観察不能な要因が作用するため、自然実験の利用が必要とされる。本研究では、平成21 年度より事業化された「学校ICT 整備事業」により、交付団体と不交付団体に非連続な学校ICT 投資の差が生じたことを自然実験と見なし、学校へのICT 投資が教育成果に与える効果、学校へのICT 投資がどのような子供により影響を与えるのか明らかにする。
最終年度は、これまでに構築した市区町村別データと家計単位の個票データを接合させたうえで、分析を行った。得られた結果は以下の通りである。まず、自治体レベルのICT整備状況のデータ分析によると、2003年から2017年にかけてPC台数あたり児童生徒数は低下している、交付団体から不交付団体に変化する近傍においてPC台数あたり児童生徒数は不連続に低下する。家計単位の分析によると、政策によりPC台数あたり児童生徒数が引き下がった市区町村に居住している子どもの算数スコアは統計的に有意に引きあがる。操作変数法によると、子ども用のPCが自宅にあることは、算数数学スコアを引き上げる結果をえた。ただし、この結果は女児に対してのみ観察された。これらの結果は、インターネットの利用時間、家計の支出やインターネット利用料金への支出の変化を通じて影響をあたえるわけではない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] The effect of student loans on college enrollment: Evidence from municipality panel data in Japan2019

    • 著者名/発表者名
      Sano Shinpei
    • 雑誌名

      Japan and the World Economy

      巻: 52 ページ: 100979~100979

    • DOI

      https://doi.org/10.1016/j.japwor.2019.100979

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 校長が在籍児童生徒のアウトカムに与える効果の統計的計測2019

    • 著者名/発表者名
      赤林英夫・佐野晋平
    • 雑誌名

      フィナンシャルレビュー

      巻: 2019(6) ページ: 5-23

URL: 

公開日: 2021-01-27  

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