最終年度にあたる2019年度は,オープンデータや都市におけるデータ活用例として,特にスマートシティ分野に関わる地理空間情報の活用事例に関する追加および追跡調査を行い,地理空間情報に関わるデータ整備や市民協働での利活用のあり方などの検討材料とした.また,これまで日本国内および幾つかの海外事例も踏まえた参加型によるデータ駆動型まちづくりに関わるとりまとめも行い,事例研究については国際カンファレンスや展望論文などので発表・公刊した.
また,データ活用の手法として,市民が主体となって行われるシビックテックの潮流や事例については,海外と比して日本国内においても着実に普及していることが過去の調査からもさらに明示的になり,特に地理空間情報に関わるオープンデータやデジタル地図を活用したアプリケーション開発が公私セクターを問わず研究期間全体を通じて着実に広がっていることを確認できた.
さらに事例について系統的に調査する上では,前年度に引き続きアーバンデータチャレンジ等における活動調査に加え,インフラデータチャレンジや3次元都市モデルに関する事例を調査し,より専門性の高いデータの利活用ニーズについても具体的に把握することができた.
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