研究課題/領域番号 |
17K17663
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
久野 遼平 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 特任助教 (60725018)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | テンポラルネットワーク / 通関データ / 異質情報ネットワーク / ネットワークマイニング |
研究実績の概要 |
2019年度中は多様な情報を含むネットワークに関する分析手法の開発に取り組んだ。これは本研究が主として対象とするデータよりも一般的なデータを対象にした分析手法であるが、より一般的な状況に対応した分析手法を開発したことで、本研究の一層の発展が期待される。また並行してテンポラルネットワークの分析手法開発についても精力的に取り組んだ。開発した新しい手法は通関データなど経済データで観測される経験的規則性を考慮できるもので本データの分析に相応しいものである。今後はこれまで開発してきた両手法を元に通関データを本格的に分析していく予定である。 本研究課題において最も課題になっているのは分析手法の開発に力を注ぎすぎ、実証分析としての深堀りがあまり進んでいないことと、国内外における発表活動が十分にできていないことである。今後はテンポラルネットワークに根差したモデルのさらなる開発と並行して、これまで開発したモデルを活用することで、本研究課題の実証分析を進める。また、経済取引であるこを加味してマッチングに根差した実証分析も追加で新たに行っていく予定である。 COVID19の影響によって次々と国際会議がオンライン化する中でどれくらい発表活動を効果的にできるかは不明であるが、本研究の成果を広く世界に発信するためにも、様々な方法を検討し、本研究課題の一層の広がりに繋げていきたい。また、できればCOVID19によって通関取引がどのように変化したのかの分析にも今後は挑戦していきたい。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
基礎的な分析ツールの開発が当初の予定よりもうまくいったため、その精緻化などに余計に時間が取られたが、それによって本研究課題の肝である実データ分析がより精密にできることになったため今後の発展が期待される。
|
今後の研究の推進方策 |
本年度中は実データの分析をさらに深堀すると同時に国内外において本研究課題による成果を広く発表していく。
|
次年度使用額が生じた理由 |
モデルの開発に従事し十分に国内外で発表活動をすることができなかった。そのために発表期間として一年延長することにした。
|