本研究では、カイコ卵巣由来のモデル細胞BmN4においてTrimmer KOラインを樹立し、Trimmerの基質であるpiRNA前駆体の生成機序を解析した。その結果、カイコのpiRNA前駆体は30~40 ntの長さであり、エンドヌクレアーゼBmZucおよびPIWIタンパク質による切断の両方の経路により産生されることが明らかとなった。さらにTrimmer KO細胞の抽出液を用いることで、BmZuc切断によるpiRNA前駆体の産生を再現できるin vitro実験系を確立し、BmZucが~35 nt程度のpiRNA前駆体を生成すること、これにはRNAヘリカーゼBmArmiが必要であることを実証した。
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