本研究の長期的な目標は「相互作用する量子多体系の性質を空間群などの系の対称性や電子のフィリングなどに基づいて非摂動的に予言する一般論を発展させること、そしてその結果を物質探索に応用すること」であった。今年度も研究計画通りに研究を遂行し、新たに原著論文を6編出版することができた。特に対称性指標の方法をトポロジカル超伝導体へと拡張する研究において重要な進展があり、2020年5月のプレスリリースを予定している。また、対称性とトポロジーの関係について、雑誌「固体物理」の誌上セミナー欄に全5回にわたる連載を執筆し、本研究課題の業績についても詳述した。 本研究課題全体を通して、発表した研究の論文は計18編に達した。本研究課題に関する国際会議での招待公演も計14回行い、関連するプレスリリースも既に3回出すことができた。新物質の提案には至らなかったものの、具体的な物質探索も継続して進めている。研究目標は十分に達成できたと考える。 https://www.t.u-tokyo.ac.jp/foe/press/setnws_201707031105008939464317.html https://www.t.u-tokyo.ac.jp/soe/press/setnws_201809181155577801703090.html https://www.t.u-tokyo.ac.jp/soe/press/setnws_201809181208352594919775.html
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