本研究では、日本全国74ヶ所の風力発電所における数秒間隔の発電出力データを用いて、エリア内の複数の風力発電出力の出力変動を合計することによって変動が打ち消しあい、出力変動の割合が減少する平滑化効果の分析を行った。出力変動率を定量化するための様々な手法を適用し、平滑化効果の定量化手法を初めて構築した。地域ごと月ごと変動周期ごとに平滑化効果を定量化し、またその定量化の結果を用いて、風力発電の普及がさらに進んだ将来の出力変動率の推計手法を提案した。これらを用いた電力システムの需給解析を行うことによって再生可能エネルギーの出力変動対策技術の効果を明らかにすることができた。
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