本研究では,高難度な触媒反応を実現する高分子触媒として,フタル酸末端を有するハイパーブランチポリエーテルケトンの合成と不溶化に取り組んだ.目的のポリマーの合成ルートを新規に開発し,重量平均分子量が12000から220000程度のポリマーの合成に成功した.次に固体触媒として用いるために,ジフェニルエーテルを用いた架橋を試みたところ,想定する触媒反応条件下で不溶なハイパーブランチポリマーを得ることに成功した.このようにして得られたポリマーを,セルビオースの加水分解反応に供したところ,確かに触媒活性を示した.
|