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2020 年度 実施状況報告書

二元フーリエ解析による量子力学の持つ非局所性の操作的意味付け

研究課題

研究課題/領域番号 17K17711
研究機関東京工業大学

研究代表者

森 立平  東京工業大学, 情報理工学院, 助教 (60732857)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2022-03-31
キーワード量子計算 / 量子回路 / ランダム量子回路
研究実績の概要

量子計算と古典計算のギャップを示すために、ランダム量子回路の出力のサンプリング問題の古典的困難性の証明に取り組んだ。最近 Google は量子コンピュータによってランダムな量子回路を実行するタスクを実験し、量子超越性を達成したと主張した。そのため、ランダム量子回路の出力のサンプリング問題が古典コンピュータにとって本当に難しい問題であることを示すことは大変重要である。我々は研究成果としてランダム量子回路の出力をある程度の近似誤差で計算する問題が #P-困難であることを示した。この結果はランダム量子回路の出力のサンプリング問題の古典的困難性を示すことに十分ではないものの、量子超越性の証明に関わる大きな結果である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

量子超越性に関して大きな結果を得ることができた。ただし、研究課題から多少はずれた内容でもあるので、非局所性の特徴付けに関する結果を得ることが今後の課題である。

今後の研究の推進方策

自身の非適応的な測定型量子計算のモデルの計算能力の特徴付けの結果をより発展させ、エラーを含む計算モデルの計算能力を詳細に解析する予定である。この研究は最近の定数段古典回路の下界研究とも関連しているため、定数段古典回路の最新の研究結果からテクニックを得ることで研究を進展させる予定である。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルスの影響で出張ができなかったため、旅費の支出ができなかった。次年度も同じ状況が続くことが予想されるので、主に書籍やノートPC等の物品費に使用するつもりである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Exponential-time quantum algorithms for graph coloring problems2020

    • 著者名/発表者名
      Kazuya Shimizu and Ryuhei Mori
    • 雑誌名

      Proceedings of Latin American Theoretical Informatics

      巻: 12118 ページ: 387-398

    • DOI

      10.1007/978-3-030-61792-9_31

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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