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2019 年度 実施状況報告書

インターネット広告配信における顧客行動予測モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 17K17731
研究機関横浜国立大学

研究代表者

本橋 永至  横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究院, 准教授 (50707239)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワードインターネット広告 / マス広告 / 広告効果測定 / 状態空間モデル / 機械学習
研究実績の概要

2019年度はミクロとマクロの双方から広告効果を測定する研究を行った.
まず,ミクロ的な視点で広告効果を捉え,個々の消費者の広告効果の時間的な変化のメカニズムを明らかにするためのモデルを構築した.構築したモデルは状態空間モデルがベースとなっており,消費者の広告反応の大きさを示す状態変数は,粒子フィルタを用いて推定される.研究成果は,41th INFORMS Marketing Science Conferenceにて,"A State-space Representation for Modeling Dynamics of Individual Response"という題目で発表した.
次に,マクロ的な視点からは,発信された広告の効果経路に着目した広告効果の新しい測定方法に関する研究を行い,その成果を日本マーケティング・サイエンス学会第106回研究大会にて,「マスメディアとソーシャルメディア経由の間接効果の測定」という題目で発表した.実証分析の結果,若年層においては,ソーシャルメディア経由の影響が高年齢層と比較して大きく,逆にマスメディア経由の影響は高年齢層の方が若年層よりも大きな影響を与えることを明らかにした.
最後に,モバイル広告を対象としたCTR予測問題の枠組みで,広告画像における構成要素の貢献度を測定する実証分析を行った.広告画像の構成要素の抽出には,コンピュータービジョン技術を活用し,人が解釈可能なキーワードや色彩情報を得た.GBDT(Gradient Boosted Decision Trees)を用いて,各特徴量の重要度と交互作用を推定し,広告画像の中でクリックに対して有効な要素を特定した.研究成果は,応用統計学誌にて,「コンピュータービジョンによる広告画像要素のクリック訴求効果の検証」という題目の査読付き論文が掲載された.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

分析に用いるデータの収集に予想以上の時間を要したため,当初の計画より若干の遅れが生じている.

今後の研究の推進方策

2020年度はこれまでに構築したモデルを統合し,それを購買履歴データや広告接触データなどの実データに適用し,その成果を学会と論文の双方で発表する.
具体的には,国内では,日本マーケティング・サイエンス学会,国外では,INFORMS Marketing Science Conferenceにて発表する予定である.研究に対する意見やコメントを検討した上で,論文としてまとめる.

次年度使用額が生じた理由

研究の進捗に遅れが生じたため,当初購入する予定だった物品が購入できず,また,発表予定だった学会に参加することができなかった.
繰越し分については,主に今年度購入予定だった物品の購入と学会発表の旅費に充当する.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] コンピュータービジョンによる広告画像要素のクリック訴求効果の 検証2020

    • 著者名/発表者名
      崎濱 栄治,川崎 泰一,本橋 永至
    • 雑誌名

      応用統計学

      巻: 48 ページ: 59~70

    • DOI

      10.5023/jappstat.48.59

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] A State-space Representation for Modeling Dynamics of Individual Response2019

    • 著者名/発表者名
      Eiji Motohashi, Sotaro Katsumata, Akihiro Nishimoto
    • 学会等名
      41th INFORMS Marketing Science Conference
    • 国際学会
  • [学会発表] マスメディアとソーシャルメディア経由の間接効果の測定2019

    • 著者名/発表者名
      勝又壮太郎,西本章宏,本橋永至
    • 学会等名
      日本マーケティング・サイエンス学会第106回研究大会

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公開日: 2021-01-27  

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