研究課題
若手研究(B)
光応答性カチオン性ホウ素錯体の光応答挙動に及ぼす可還元二座配位子の構造の影響を明らかにするために、9-BBN骨格および種々の可還元二座配位子を有する4配位カチオン性ホウ素錯体を合成し、その光物性および固体状態における光応答着色挙動を調べた。4配位カチオン性ホウ素錯体が光応答性を獲得するためには、可還元二座配位子の構造としてジイミンの骨格を有し少なくとも片方のイミン構造はピリジン環をなすことが最低限必要であるとわかった。
有機化学
本研究の成果は、光応答性カチオン性ホウ素錯体を光応答性コア構造とする新規な機能性分子を創製する上で今後の分子設計の基礎、基本指針を確定する重要な結果である。これにより、多様な分子構造の光応答性化合物を容易に開発できるようになり、センサー、フォトニクスデバイス、メモリーデバイス等に活用できる新素材の開発を通じて安心・安全・快適な社会の実現にも貢献できると期待している。