研究課題/領域番号 |
17K17752
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
北島 信治 金沢大学, 附属病院, 特任助教 (70507061)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 睡眠覚醒障害 / 認知機能低下 / 慢性腎臓病 / 糖尿病 |
研究実績の概要 |
本年度もヒト慢性腎臓病(CKD)患者における検討を中心に行った.金沢大学附属病院にて,高血圧症や糖尿病を合併するCKDを有する患者を対象とした.倫理委員会で承認を得た後に簡易型睡眠脳波計による解析を行った.これまでに7例において解析を行い,糖尿病性腎症による腎機能障害例に関して検討した.腎機能障害例において睡眠構築の変化を認めた.また,浅い睡眠であるレム睡眠,深い睡眠であるノンレム睡眠の時間に変化を認め,睡眠障害の存在が示唆された.あわせて前年度より計画していた腎機能と認知症との関連においても検討を開始した.認知症発症前の段階での詳細な病態評価および障害の早期発見を目的とした,機能的MRIによる認知障害の検討のため,倫理委員会での承認を得て機器の設定が終了した.これまでに8例(計9回)での施行を終了した.結果に関しては現在,解析中であるが,数例での検討結果では,糖尿病性腎症による末期腎不全例において,認知・行動領域の部位において,血流の低下シグナルを認め,腎不全時の認知機能障害の存在が示唆された.あわせて,同症例の知能指数検査(WAIS;Wechsler Adult Intelligence Scale)を終了しており,今後,専門機関での解析を世予定している.また,血中および尿中Dアミノ酸測定に関して,血液,尿の検体採取を終了している.今後,症例の蓄積後に専門機関へ送付し,一括で測定,その後に解析を予定している.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
倫理委員会の承認を得て,簡易型睡眠脳波計による睡眠の評価を開始したがまだ十分に症例が蓄積されていない状況である.また同様に,機能的MRIの準備が終了し,測定を開始し,同じく症例を蓄積中である.動物(マウス)モデルでの検討において,現在,他研究施設との共同研究を予定しており,状況が整い次第開始を予定している.
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今後の研究の推進方策 |
上述の如く,ヒトにおける検討を進めながら,動物(マウス)モデルの検討準備が整い次第,追加検討を行う予定である.またヒトにおける検討では,機能的MRIを施行した,一部の症例において知能指数検査の施行およびDアミノ酸測定用の採血,採尿を済ませており,順次,専門機関にて解析を進めていく方針としている.
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次年度使用額が生じた理由 |
簡易脳波解析の結果に関しての評価が目標症例数に到達しなかったため計上していた費用を必要とせず繰り越すこととなった.繰越額は脳波解析の解析の追加費用やマウスの購入,抗体や試薬の購入に充てる予定である.
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