研究課題/領域番号 |
17K17769
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
隼瀬 悠里 福井大学, 学術研究院教育・人文社会系部門(教員養成・院), 講師 (90611773)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 教師教育 |
研究実績の概要 |
本年度は日米教員養成協議会(JUSTEC)や世界授業研究学会(WALS)、本務校である福井大学における国際協力機構(JICA)研修やラウンドテーブルを通して、国際的な授業研究の展開や各国における状況の把握に努めた。また、フィンランドにおける現地調査を実施した。 JUSTECはハワイ大学で開催され、Philosophy for Children (p4c)という教育理念をハワイ大学の教員グループとその理念を共有するネットワーク校で共有し、実践していることから、ネットワーク校の1つを視察するとともに、学会においてもワークショップが行われた。教師教育者として、大学教員は各学校の実践を支えるスーパバイザーとしての役割を果たしており、授業改善を通して、学校改善や教員間の同僚性にも変化が見られたとのことであった。 WALSの授業研究イマージョンプログラムでは、福井における学校訪問が組織され、16の国や地域から約100名の参加者が複数校に分かれ、授業研究会や研究集会に参加した。福井の事例や報告からは、カリキュラムの転換やそれを支える授業研究と専門職学習コミュニティの実現が提起された。ここでは教師教育者は学校に寄り添う協働研究者であり、あくまでも学校主導で授業研究が展開される。 JICA研修は昨年度から実施されており、昨年度修了生が福井大学ラウンドテーブルに参加し、帰国してからの実践についての報告を行うほか、マラウイでのラウンドテーブルも実施された。JICA研修を通して、教員研修が学校や教員とのパートナーシップへの転換が見られ、学校内また学校を超えた専門職学習コミュニティ形成への萌芽が見られた。 またフィンランドにおける現地調査では大学教員がコーディネーターを務め、学校を超えた専門職学習コミュニティの形成が目指されており、こうした動向について日本教師教育学会での報告を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
おおむね当初の計画通りに進展しており、計画を超える成果もあったが、アメリカの専門性開発学校(PDS)の動向についてはあまり調査することが出来なかった。
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今後の研究の推進方策 |
国際的な動向についてさらなる調査を進めるとともに、理論的なフレームについても研究を深め、分析を進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度十分に調査が行えなかった国や地域があったため、次年度に繰り越し、十分な調査・研究に使用する。
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