研究課題/領域番号 |
17K17769
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
隼瀬 悠里 福井大学, 学術研究院教育・人文社会系部門(教員養成・院), 准教授 (90611773)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 教師教育 / 教師教育者 / 専門職学習コミュニティ |
研究実績の概要 |
本年度は主に、福井大学での活動を中心とした聴き取りと記録の跡づけによる事例研究を行った。2018年度から福井大学は「エジプト・日本教育パートナーシップ(EJEP)」の人材育成事業として教員研修を担っている。また、2016年度からはJICAのKnowledge Co-Creation Programに参画しており、アフリカ諸国の教員研修も担っている。両者の研修における報告会等の参加を通じて、各国の授業研究などの状況を把握するとともに、専門職コミュニティ実現へと向けた展望と課題についての確認を行った。長期的な実践の展開と実践者の力量形成の過程を探る公開研究会である、「実践研究福井ラウンドテーブルSpring sessions 2020(2020年2月15日~2月16日、福井大学)」では、「Zone B2 教師教育 専門職としての学びのプロセス:対人援助職のための省察的実践の場を組織する」をテーマとした分科研究会の企画・運営者の1人として携わった。教師教育という射程から対人援助職とその対象を拡げ、教師だけではなく、心理職や保育士、看護師等の養成課程における「実習」に焦点を当てて、その「実習」が省察的実践者としての成長をいかに支えるものになるのかについての検討を行った。「実習」における学生の事例報告や、記録を共有するなかで、省察的実践者としての成長を促すためには、ただ単に「実習」を位置づけるだけではなく、省察的実践者としての成長を支えるための場をカリキュラムの中で組織することの必要性について確認できた。また、省察がより深いものとなるには、「実習」における経験を意味・価値づけていくための「関わり」が重要な要素となってくることも確認できた。具体的に各実習において、そのような「関わり」がいかに行われるかについては、引き続き今後の課題として検討していきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本学における調査活動は充実していたが、体調面等の理由もあって、国際的な調査活動が十分に行えなかった。
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今後の研究の推進方策 |
国際比較のためのさらなる理論・実践面からの調査・研究活動を充実させる必要がある。
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次年度使用額が生じた理由 |
体調面の影響等があり、当初予定していた国際調査等が行えなかったため。
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