令和3年度までに、Schizophernia Caregiver Questionnaire(SCQ)の日本語版(J-SCQ)を作成するためSCQの翻訳作業を行い、翻訳したSCQ日本語版(J-SCQ)の妥当性・信頼性の検証を、公益社団法人全国精神保健福祉連合会(みんなねっと)の協力を得て行った。 この結果、ベストプラクティスに基づいて翻訳された日本語版の統合失調症ケアラー質問票(J-SCQ)は、表面的妥当性および内容的妥当性が担保され、対象者にとって理解しやすく、適切に回答できる尺度であることが保証された。 また、SCQオリジナル版と同様の因子構造による領域や下位領域、項目にて信頼性と妥当性を検証し、内的整合性と併存妥当性が担保された。以上より、J-SCQは縦断研究や臨床研究の評価に有用であるといえた。現在、Schizophernia Caregiver Questionnaire日本語版(J-SCQ)の著作権を保有している特定非営利活動法人Mapi Research Trustより入手および使用可能な状態となっている。 令和4年度は、研究成果の発表や論文の執筆を行った。2022年12月10日に第65回日本病院・地域精神医学会総会京都大会(ハイブリット開催)にて口頭発表を行った。また2023年1月、Heliyon(IF:3.776)に原著論文として掲載された。 さらに、研究協力機関である公益社団法人全国精神保健福祉会連合会の月刊誌である「みんなねっと」の2023年2月号に「統合失調症ケアラー質問票とその活用」を執筆した。
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