研究課題
本研究では遺伝性脊髄小脳変性症の8家系をもとに原因遺伝子の探索を進めた。家系1は初年度にシャルコーマリートゥース病と脊髄小脳変性症の混在する家系であることを見出していた。この家系においては新生突然変異によるアミノ酸合成酵素の遺伝子異常が疾患の原因であることがわかった。またこの遺伝子では常染色体優性遺伝形式と常染色体劣性遺伝形式の両方で疾患を起こすことがわかった。そのため検索範囲を広げて解析したところ本邦において同じ遺伝子の異常を持つ家系をさらに2家系同定した。この2家系は臨床症状が類似しておりアミノ酸合成酵素の異常が原因であることを示唆していた。家系8においては精神発達遅滞、不随意運動、痙性対麻痺、小脳失調を起こすことが報告されてしまったものの、検索範囲を広げ合わせて3家系を同定した。遺伝子変異の確認、臨床症状の確認を行い、発表の準備を進めている。家系2では4名から追加で採血を行い、リンパ芽球を作成した。連鎖解析、エクソーム解析は初年度に終了している。2年目の期間においては先進ゲノム支援の支援を受けることができたため、現在全ゲノム解析を進めている状況である。イントロン領域にも検索範囲を広げ、原因遺伝子の同定のために解析を進めている。家系3-7においては報告されてきた遺伝子変異の確認を行ったが新規に報告された原因遺伝子も検出はされなかった。現在も家系調査を継続し、解析を行っているものの、原因遺伝子の同定には至っていない。
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すべて 雑誌論文 (12件) (うち査読あり 12件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (14件) (うち国際学会 1件)
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