研究課題
若手研究(B)
近赤外領域の光が有機材料内で直進せず散乱する性質を利用して、1方向からの光照射のみで材料の内部状態を可視化する『平面方式拡散光トモグラフィー』を提案した。散乱光画像計測から媒質の光学特性値を推定し、透過画像に光拡散シミュレーションを援用することで、任意の断面における画像を再構成する手法を確立した。本手法を応用することで、複合材料などの不透明な材料の内部の異物や欠点を検出できる可能性が示された。
木質科学
ウッドプラスチックコンポジットなど不透明な材料では、目視あるいは可視波長領域の画像計測による内部欠点の検出は難しい。拡散光トモグラフィーは安全な手法ではあるが、様々な部位から光を照射しなければならない。本手法では、一方向からの光の入射のみで内部の画像を再構成できることを示した。本手法を用いれば、従来では検査の難しかった形状の内部画像も評価できる可能性を示した。また、使用する波長を変化させることで、将来的には内部の成分分布も可視化することができると期待される。