| 研究課題/領域番号 |
17K17819
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| 研究機関 | 京都大学 |
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研究代表者 |
深見 佳代 京都大学, 経済学研究科, ジュニア・リサーチャー (90793498)
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| 研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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| キーワード | 労働環境 / 医療・福祉 / ジェンダー / キャリア / 男女共同参画 |
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| 研究実績の概要 |
平成29年度は、計画されていたように平成8年度以降の医師・歯科医師・薬剤師調査の集計表を用いた分析と、文献研究、参加学会での情報収集を行った。
集計表を用いた分析では、女性医師が全国的に増加傾向にあり、特に東京都、愛知県、京都府、大阪府、徳島県はその他の地域に比べ恒常的に高い割合を示した。しかしながら本調査で一般公開されている集計表では、地域・診療科・性別を掛け合わせたデータが存在せず、分析の限界があった。より詳細な資料の取得の必要が示された。
また、平成29年度は女性医師支援策に関する先行研究の収集も同時に行った。研究実施者は女性医師自身によるものが多くを占めており、実際に働く医師が、自らや後世の職場環境改善という目的意識を持って進められていた。しかし、研究は医師や医師団体による職場環境の実態調査、アンケート調査などが主であり、利用可能な全国規模のデータが限られていることによる研究手法の限界がここでも示唆された。
さらに、共同報告者として参加した国際学会と国内学会において情報収集を行った。特にWorld Congress of Surgery of the International Society of Surgeryでは女性医師の労働環境向上に関する報告やセッションが複数実施されていたが、その多くは女性医師のバーンアウト問題に焦点を当てていた。これは、社会に存在し、また内面化されたジェンダー規範が、家庭と職場の両方で女性医師を精神的に拘束することから発生しており、いずれかの領域（多くの場合は職場領域）で支障をきたしてしまう問題である。アメリカの複数の病院では人的資源の確保という観点からメンター制の充実や見直しをシステマチックに行う取組を行っているとの報告もあり、今後の政策効果分析が期待されるものであった。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
公表データと先行研究の概況分析と限界を特定したことと、詳細データの取得に向けた準備ができたことなどから、おおむね順調に進展した。
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| 今後の研究の推進方策 |
詳細データの取得に向けた準備を完了し、データ分析に入りたい。この結果と先行研究で明らかになっている諸特徴を基に結果をまとめていきたい。
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