がんと概日リズムという新たな関連を題材とすることで、これまでに無いがん制御機構の同定を目指している。概日リズムに着目した理由として、(1)近年の大規模疫学研究でシフトワーク従事者(看護師、パイロット等)は、がん罹患率が有意に上昇することが報告されたこと(2)正常な概日リズムが保てないPeriod2欠損マウスは癌になりやすいことから、がんと概日リズムの密接な関連は示唆されている。しかしその分子機構は不明な点が多く、未同定のがん制御機構が存在する可能性が高い。本研究では、がん抑制遺伝子と概日リズム遺伝子とのクロストークの機構を解明することにより、がん抑制遺伝子の新たな標的制御機構を見出した。
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