研究課題/領域番号 |
17K17855
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
臨床心理学
子ども学(子ども環境学)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
吉崎 亜里香 大阪大学, 大学院連合小児発達学研究科, 助教 (90600552)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 小児睡眠 / ICT / 養育者支援 / 子育て支援 / 認知行動療法 |
研究成果の概要 |
本研究では、幼児の睡眠改善のための双方向性アプリの有効性と、使用による養育者の認知と行動の変容プロセスや関連要因を検証した。睡眠の課題をもつ1歳半児とその養育者87名を対象とした東大阪市での社会実証における睡眠習慣改善効果を確認するにあたり、養育者への詳細なインタビューとアンケートを実施し認知と行動の変容プロセスについて調べた。 本研究の結果、アプリによる睡眠習慣改善効果・育児効力感の増強効果・発達への影響等の知見が得られ、発達早期の眠りへの支援がすこやかな育児と発育に資する可能性を確認した。また養育者の行動変容において困難な領域や促進/阻害要因など、今後の支援に有用な知見を得た。
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自由記述の分野 |
発達臨床心理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
幼児の睡眠習慣改善に対して専門家が開発したアプリを使う手法として、本研究は本邦における先駆的試みと言える。一般に介入研究やアプリ研究は欧米の後追いとなりがちであるが、本研究のアプリは既報の一方向的指導システムではなく、養育者と専門家が双方向的にやりとりしつつFamily- and Culturally-tailoredな介入になるよう設計した点が独創的であり、その結果非常に高いアドヒアランスを確認した点も学術的意義をもつと考えられる。またユーザからの詳細なフィードバックにより、育児行動の変容における促進要因・阻害要因等を検証した点は今後の効果的な支援法解明に寄与すると考えられる。
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