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2018 年度 実施状況報告書

ウガンダにおける南スーダン人とキリスト教信仰覚醒運動:クク人に注目して

研究課題

研究課題/領域番号 17K17857
研究機関盛岡大学

研究代表者

飛内 悠子  盛岡大学, 文学部, 准教授 (40773411)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワードウガンダ / 南スーダン / ボーン・アゲイン / ペンテコステ派 / 福音主義
研究実績の概要

2018年4-7月にかけては、前年度の調査成果の整理と日本文化人類学会での口頭発表を行った。この調査成果の整理を踏まえ、8-9月に現地調査を実施した。現地調査では、ウガンダ、南スーダンの教会、およびキリスト教信仰覚醒運動の各団体でのインタビューを実施し、各教派、団体の歴史、組織、教派、団体間関係、そしてインターナショナルなネットワーク構築の状況について聞くとともに、それぞれのボーン・アゲイン、福音派、ペンテコステ派に対する認識についても質問した。結果、南スーダン国内のキリスト教教派、信仰覚醒運動団体間関係を解明できたとともに、そのグローバルなネットワークについても明らかにすることができた。
2018年9月ー2019年3月にかけては、調査成果を整理するとともに、著書の出版準備を行った。それらを踏まえ、3月にはウガンダ共和国モヨ県、カユンガ県のクク人集住地域を訪問し、翌年度の調査に備え予備調査を行った。モヨ県には、2017年1月にクク人の故地カジョケジ郡が崩壊したのちに避難した多くのクク人がいる。そのため、彼らと教会、およびキリスト教信仰覚醒運動とのかかわりについて調査し、難民居住区においてスクリプチャー・ユニオンが活動していることを確認した。カユンガ県ではカユンガにおけるクク人のコミュニティの有無や、人口を確認し、彼らの移住の歴史を聞き取っている。結果、カユンガにおけるクク・コミュニティの概要を把握し、それとともに来年度の調査地を決定できた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

現地調査では順調に必要な情報を入手することができ、且つ新たな調査地に入る準備も終えられた。また、成果発表を着実に行う準備ができているため。

今後の研究の推進方策

2019年度はこれまでの調査成果を国内、国際学会で発表し、それに基づく論文を執筆、公刊を目指す。またウガンダ南部、カユンガ県での調査を開始する予定である。カユンガ県では、クク人を中心にインタビューを行い、南スーダン出身者が当該県に移り住んだ経緯を明らかにするとともに、彼らが設立した教会の歴史、および活動内容の聞き取りを行う。その際には東アフリカ信仰覚醒運動、スクリプチャー・ユニオンの有無、もしあればその活動内容や、運動内におけるウガンダ人と南スーダン出身者との関係性などについても確認する予定である。
さらにこの調査成果を整理し、翌年度の学会での発表、論文公刊を目指す。

次年度使用額が生じた理由

2018年度は2度の海外調査を行ったが、初回の調査で想定より多額の旅費を使用することになったため、残額では2度目の調査費には足りなかった。そのため、2度目の調査費は大学の研究費より捻出することになり、残額が次年度使用額となった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019 2018

すべて 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 移動再考に向けての一試論:南スーダン人の移住経験から2018

    • 著者名/発表者名
      飛内悠子
    • 学会等名
      日本文化人類学会第52回研究大会
  • [図書] 未来に帰る:内戦後の「スーダン」を生きるクク人の移住と故郷2019

    • 著者名/発表者名
      飛内悠子
    • 総ページ数
      358
    • 出版者
      風響社
    • ISBN
      9784894892569

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公開日: 2019-12-27  

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