2022年4月-7月はこれまでの調査成果を整理し、論文執筆、投稿、査読を経ての再投稿を行った。特に『アフリカ研究』に投稿した研究ノートにおいては、信仰覚醒という現象が、南スーダンなかで教派横断的にみられるものであることを証明し、受理された。これは本研究による大きな成果と進展である。8月から9月にかけては北部ウガンダにおける調査を行った。コロナ禍により2年半調査できなかったことを踏まえ、まずは調査地の状況の確認を行い、クク人の一定数が南スーダンへと帰還していること、そしてウガンダに避難していた聖公会カジョ-ケジ教区も南スーダンへと戻っていることを確認した。その一方で、ウガンダで避難生活を送る人もおり、中等学校では変わらずスクリプチャー・ユニオンの活動が行われていることも知ることができた。9月に帰国後は調査成果の整理を行い、査読から戻ってきた論文の修正をした。2023年2月から3月には南スーダン、ウガンダでの調査を行い、本研究の基本的な概念となる信仰が、クク人の間でどのような意味を持つのかについて明らかにすることができた。 コロナの影響により、途中渡航ができない状況が続き、研究期間を延長することとなったが、南スーダンにおける信仰覚醒運動の解明という点においては、インタビューがスムーズにいったこともあり、ある程度全体像を把握できたと考える。成果公開については準備中のものがあるため、速やかに公開できるよう努めたい。
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