研究課題/領域番号 |
17K17870
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研究機関 | 大阪教育大学 |
研究代表者 |
寺坂 明子 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (10760176)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 学級経営法 / 小学校 / 教員養成 / トレーニング |
研究実績の概要 |
昨年度に引き続き、教員養成課程の学生を対象とした、問題行動を起こりにくくする能動的な学級経営法のトレーニング講座を行い、その効果を検討した。講座は5コマからなり、教員養成課程の最終学年に開講される「教職実践演習」の一部として実施された。15名の受講希望者をランダムに2群に分け、それぞれトレーニング群、待機群として研究を行った。講座の各コマは、講義とロールプレイ・グループワークで構成され、主な内容は(1)環境を整える、(2)適切な行動を起こりやすくする、(3)適切な行動を強化する、(4)不適切な行動を修正する、(5)2次的な方略であった。効果の指標として、学級経営に対する効力感を測定し、待機群との比較検討を行った。現在は、結果を分析中である。 研究成果の発表に関しては、教員養成課程の学生を対象とした能動的な学級経営法のトレーニング内容の詳細をまとめ、大学の紀要論文として公表した。また、昨年度までの効果検討の結果について、昨年度の国際学校心理学会で発表の予定であったが、新型コロナ感染症の影響で次年度に延期されている。同内容を投稿論文としてもまとめ、教育心理学会に投稿した。修正再審査となったため、再分析を行うなどして論文を修正し再投稿したが、トレーニング内容が詳細に記載されていないこと、データの質の問題等から掲載不可となった。現在は再分析を行ない、他の学術誌に改めて投稿するべく準備を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
現職教員に対するトレーニングの機会を模索しているが、コロナ禍により依頼が難しく、進められていない。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度執筆した論文を、さらに加筆修正して他の学術誌に投稿する予定である。また、6月に開催される国際学校心理学会において研究発表を行う。 教員養成課程の学生を対象としたトレーニングとその効果に関する研究を今年度も継続し、現職教員を対象としたものについては、引き続き機会を模索する。 効果を検証するための指標について、文献のレビューを行い、より適切な指標とは何かをまとめ、指標の作成を試みる。
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次年度使用額が生じた理由 |
6月に開催される予定だった国際学会で発表を予定していたが、開催が1年延期となったため、旅費等を次年度に繰り越した。
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