研究課題/領域番号 |
17K17873
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
古谷 真樹 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (10725998)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 睡眠 / 健康教育 / 生活リズム / 健康 / 親子 / 幼児 / 小学生 |
研究実績の概要 |
今年度は幼小の養護教諭と協同して、保護者が子どもの生活リズムを確立し、健康を維持・増進させるための健康教育支援プログラムを考案し、その効果を検証した。2017年度に実施した事前調査の結果に基づき、保護者対象の健康教育支援プログラムの教材を作成した。幼児版では、睡眠や午睡、夜間のトイレ、運動、朝ごはんおよび入眠儀式について要点をまとめた。小学校版では、睡眠発生メカニズムや睡眠負債、社会的ジェットラグを軸として、睡眠時間の確保と規則正しい生活リズムの獲得を目指した。肥満や記憶、成績等との関連についても触れながら、養護教諭が保護者対象に講話を行い、申請者が補足や質問に回答していくことで連携をはかった。行動変容を促すために、講話前1週間から講和後3週間に睡眠日誌を用いて生活を記録してもらった。睡眠日誌は、申請者が全てコメントを記入してフィードバックすることで、規則正しい生活を継続していくよう動機づけをはかった。さらに、普及のためのツールづくりとして、講話の時間が取れない時でも資料として配布できるよう保護者向けにはパンフレットを作成した。また、幼児には、睡眠や生活リズムについて学んだ学生が作成した「健康カルタ」で遊びながら、知識を獲得できるよう工夫した。小学校では本プログラムと同時に養護教諭による5年生を対象とした「目指せ!睡眠マスター~生活習慣から見直そう~」の授業も行われた。月ごとの健康づくりのための生活習慣目標にも睡眠に関する目標を取り入れるなど、学校全体で意識を高める取り組みを行い、学校、家庭、大学の連携を深めることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は、健康支援プログラムの考案および実施ができたが、プログラムの効果検証まではできなかった。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、プログラムの実施効果の分析を進めると同時に、より簡便で発達段階に即したプログラムにしていく。さらに、睡眠日誌へのコメントをより早くフィードバックできるよう、行動と改善ポイントをまとめ、システム化していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
睡眠日誌を用いたプログラムの効果検証もしくは成果発表で使用する。
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