2018年度に養護教諭と共同して考案した健康支援プログラムを引き続き実施し、日誌および活動量計によってその効果を検証することを目的とした。2019年度は、養護教諭による健康講話前1週間、講話後2週間の実施期間を設け、日誌記録を求めた。1週間の終わりに家族でお互いの記録を見て話し合う宿題を課し、振り返りと助言し合うように求めた。 幼稚園の保護者においては就床時刻と睡眠時間の改善、幼児では平日の睡眠時間の改善が示された。生活リズムの改善がみられた理由として、2019年度に参加家族の内、2学年は2年連続して本プログラムに参加しており、生活リズムを見直すポイントや実践方法を理解していたことが考えられる。年に一度でも生活リズムを見直す時期を設け縦断的に実施していくと、短期間であっても効果が得やすいのではないかと示唆される。 小学校においては、保護者、小学生ともに顕著な改善は平日の寝つきにおいて示された。小学校では2018年度の方が、全体的に生活リズムの改善が示されたが、この理由は活動量計の測定が関連していると考えられる。2018年度の92組の参加家族の内、53組が活動量計を装着していた。活動量計の測定中は、歩数や活動量を知ることはできないが、生活リズムを意識化が促されたのではないかと推察される。今後、活動量計の有無と生活リズムの変化の違いなど詳細に検討し,行動変容への関連要因を明らかにしていく。
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