研究課題/領域番号 |
17K17887
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
山口 耕介 鳥取大学, 医学部附属病院, 助教 (60529402)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 肺扁平上皮癌 / mTORC1 / FAK |
研究実績の概要 |
本研究は肺扁平上皮癌に対するmTORC1とFAKを標的とした治療の効果、作用機序、安全性について、in vitro及びnude mouseを使用した肺扁平上皮癌異種移植モデルを用いた実験により検証することを目的としている。先行研究により口腔癌細胞株を使用したshRNAライブラリースクリーニングにより、mTORC1とFAKに相互効果がある可能性が示されている。平成29年度には、mTORC1阻害剤、FAK阻害剤さらにFAKと相互作用をもつSrcに対する阻害剤を用いてin vitroにおける細胞増殖試験を行い、薬剤併用効果の検証を行った。また、ウェスタンブロットを用いて、上記阻害剤使用した際の細胞内シグナルの変化、アポトーシスについての解析を行った。平成30年度には、前年度に引き続き、in vitroでの検証を複数のFAK阻害剤及び複数の細胞株を用いて行い、in vivoで使用する細胞株及び薬剤の選定を行なった。in vitroでの結果に基づいて、当初は平成30年度に動物実験を行う予定であったが、in vitroでの検証に予想以上に時間を費やしたため、平成31年度にnude mouseを使用した肺扁平上皮癌異種移植モデルによる実験を行い、併用効果、作用機序、安全性について検証する予定である。本研究結果が明らかになれば、肺扁平上皮癌に対する新しい分子標的治療の開発につながることが期待される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初は平成30年度に動物実験を行う予定であったが、in vitroでの検証に予想以上に時間を費やしているため、平成31年度に動物実験を行う予定とした。
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今後の研究の推進方策 |
mTORC1、FAK、Srcを標的とした治療についてin vitroの結果に基づいて細胞及び薬剤の選定を行い、nude mouseを用いた皮下移植モデルでの実験を行う予定である。この実験により、併用治療による腫瘍増殖抑制効果およびその作用機序について検証する。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初平成30年度に動物実験を行う予定で予算を計上していたが、実験計画が遅れており、次年度に動物実験を行う予定としたため、次年度使用額が生じた。
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