研究実績の概要 |
令和元年度には、ライトフィールドカメラにおけるGPUを用いた高速奥行き推定アルゴリズムの構築が完了し、本研究の成果を論文としてまとめた。令和二年度は、当該論文が以下の通り発刊された。Kazu Mishiba, "Fast Depth Estimation for Light Field Cameras," IEEE Transactions on Image Processing, vol. 29, pp. 4232-4242, 2020. 本研究の貢献は、高速初期推定のためのコスト計算法について複数の新たな知見を提供したことと、推定結果の修正を高速に行うアルゴリズムを提示したことである。これらの貢献は単に本研究の目的達成にとどまらず、奥行き推定を含む他の画像処理への応用も考えられるものであり、幅広い分野の発展に寄与するものである。 本研究計画における残された事項は、本研究の成果を広く世に知らせるための活動である。具体的には令和二年度には論文の発刊の他に、会議・研究会などでの対外的な発表およびアルゴリズムのソースコードの公開を予定していた。コロナウイルス感染症の広まりにより、対外的な発表については当初予定していた通りには進めることができず、未達となった。その代わりとして、公開予定のソースコードについて、内容を整理し、読みやすく変更が容易なものへの修正を実施している。修正が大規模に渡ったため令和二年度中での公開は行えなかったため、令和三年度中の公開に向けて準備を進めている。
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