研究成果の概要 |
申請者らが開発したの第三級アルコール部位をもつ光学活性DMAPを用いて,より複雑な構造をもつポリオールの分子変換反応に適用可能か検討を行った.鎖状または環状1,3-ジオールや1,2,3-トリオール誘導体を用いて反応を試みたところ,高いエナンチオ選択性が発現し,目的とするモノアシル化体を高収率で得ることに成功した.また糖類の位置選択的アシル化反応についても検討をおこない,合成的利用価値の高いキラルビルディングの実践的短工程合成にも成功した.様々なコントロール実験の結果,本反応は水素結合により,高い反応加速効果とエナンチオ選択性(または位置選択性)が発現していることが明らかになった.
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