研究課題/領域番号 |
17K17908
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
西川 裕一 広島大学, 病院(医), 理学療法士 (90644980)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | パーキンソン病 / 運動単位 / 筋電図 / パーキンソン症候群 |
研究実績の概要 |
パーキンソン病患者の筋力低下や易疲労性の一因として、末梢の効果器である筋肉の運動単位が影響していることが動物実験の結果から指摘されている。しかし、パーキンソン病患者に対して運動単位の活動状況の測定するためには、侵襲的な手法である針筋電図法を用いる必要がある。我々はその点に着目し、非侵襲的に運動単位の動態を推定することが可能な多チャンネル表面筋電図法を用いてパーキンソン病患者特異的な筋活動を明らかにすることを目的としている。本研究は、(1)健常者との比較、(2)内服薬(L-dopa)が運動単位の活性化に及ぼす影響、(3)パーキンソニズム患者との比較を行うことで、病態把握ならびに診断の補助ツールとしての有用性も明らかにしていく。 我々は、今までに健常者と比較して、パーキンソン病患者は漸増的な筋出力発揮時に運動単位の活性化が乏しいことを明らかにした(Nishikawa Y, 2017)。また、本研究に参加した患者は日常生活が自立している患者のみを対象としており、症状が軽度な時期から筋活動に異常が生じていることが明らかになった。さらに、発症初期のパーキンソン病患者において、運動単位の活動に明らかな左右差があることを明らかにし、非影響側においても、健常者と比較すると運動単位の活動に制限が生じていることを明らかにした。 さらに内服薬(L-dopa)が運動単位の発火動態に及ぼす影響について解析した結果、内服薬投与により、運動単位の活動が活性化することを明らかにした(Nishikawa Y, 2018)。 現在、パーキンソン病患者とパーキンソニズム患者の比較を行っている。測定は既に終了しており、現在測定したデータの解析を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は、(1)健常者との比較、(2)内服薬(L-dopa)が運動単位の活性化に及ぼす影響、(3)パーキンソニズム患者との比較の3つの研究で構成されており、(1)および(2)の研究は既に終了している。(3)の研究は、測定は既に終了しており、現在データ解析を行っており、滞りなく研究を進めることができている。
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今後の研究の推進方策 |
現在、当初の計画通りに研究を進めることができている。今年度は、測定した筋電図データを共同研究先にて解析を行い、パーキンソン病とパーキンソン症候群患者の疾患特異的な筋活動の比較を行い、その内容を論文にまとめていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
2018年度は、共同研究先の都合で、滞在期間が短縮した。また、論文作成に時間を要し、英文校正費用等が未使用となったため、次年度使用額が発生した。データ測定は既に終了しており、データの解析のために、2019年度中に共同研究先へ滞在する費用ならびに成果発表、および英文校正費用として、助成金を計上する。
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