本研究では、データーベース解析から見出された、ドラッグリポジショニングによる新規抗てんかん薬の候補薬剤を動物実験による基礎実験で評価を行った。その結果、てんかんモデル動物であるキンドリングモデルに対して、既存の抗てんかん薬と候補化合物を併用することで、抗てんかん作用が増強することが見出された。また、キンドリングモデル形成過程での候補化合物の慢性投与により、てんかん獲得の遅延が認められ、てんかん原生抑制効果が本化合物の作用として考えられた。以上より、医療ビッグデータから抗てんかん作用を示す化合物が見出され、てんかん原生に対して抑制作用を示し、難治性てんかんに効果を示す可能性が示唆された。
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