研究課題
若手研究(B)
本研究は地理空間データを用いて無住化集落の①分布・②立地環境・③資源管理状況を四国4県を事例に明らかにした。①については四国4県の山間地を中心に544集落の無住化集落を特定した。②については、その立地環境の特性として厳しい自然環境・林業を中心とする脆弱な生業構造・生活関連施設への低アクセシビリティが明らかにされた。③については544集落中162集落において元住民・親族を中心とする何らかの資源管理が行われていることを明らかにした。
地理学
近年無住化集落の存在が問題視されつつあるが、国の公的調査においても先行研究においても、未だにその状況の一端しか明らかにされていない。こうした状況を踏まえて、本研究はその分布・立地環境・資源管理の状況を詳細に明らかにしたところに学術的意義がある。本研究の成果は今後無住化を迎えざるを得ない集落および現在無住化している集落を対象とする条件不利地域対策に実践的な示唆を与えるものである。