2018 年度研究成果報告書

高解像度古植生復元のための迅速かつ網羅的な植物有機分子化石解析方法の確立

研究課題

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研究課題/領域番号	17K18016
研究種目	若手研究(B)
配分区分	基金
研究分野	層位・古生物学地球宇宙化学
研究機関	大阪市立大学
研究代表者	中村英人大阪市立大学, 大学院理学研究科, 特任講師 (00785123)
研究期間 (年度)	2017-04-01 – 2019-03-31
キーワード	植物バイオマーカー / GC-MS / 化合物ライブラリ / マススペクトル / バイオマーカー / 分子化石 / 堆積物 / 古植生
研究成果の概要	堆積物中に含まれる植物有機分子化石の分析により地質時代における古植生の時系列変動を高解像度に復元するための迅速かつ網羅的な解析方法を開発することを目的に、(1) 年代・熟成度の異なる幅広い試料セットの分子化石相を解析し、(2) 植物有機分子化石のマススペクトルと保持指数を収録したライブラリを構築した。さらに、(3) ライブラリを用いた半自動解析法により簡便に主要な植物有機分子化石を同定できることを示した。小さなピークの検出精度は手動解析に及ばないが、迅速な分子化石相スクリーニング・古植生指標の予察的な計算が可能になった。
自由記述の分野	有機地球化学
研究成果の学術的意義や社会的意義	植物分子化石解析による古植生解析のための基盤的な技術を開発した。形態の保存された花粉や植物化石が産出しない層準においても、極微量に含まれる有機分子から古植生情報を得ることができる。本研究で構築した古植生指標の計算に必要な植物有機分子化石のマススペクトルと保持指数を収録したライブラリは、古植生解析のみならず植物分子化石に着目した応用研究に広く活用されると期待される。