研究課題/領域番号 |
17K18037
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
言語学
英語学
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研究機関 | 藤女子大学 |
研究代表者 |
對馬 康博 藤女子大学, 文学部, 准教授 (50583093)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 使用依拠モデル / 萌芽的構文 / 橋渡し的構文 / 創発 / 構文ネットワーク / 認知メカニズム / 認知操作 |
研究成果の概要 |
本研究は、認知文法の枠組みから、使用依拠モデルに基づき質的研究を通じて萌芽的構文・橋渡し的構文の創発のメカニズムを英語の構文ネットワークと関連づけて解明することを主たる目的とした。事例として、主題非明示型結果構文と無生物主語構文を取り上げて分析した。萌芽的構文や構文間の橋渡し的構文は、継承関係において構文ネットワーク上で定着した構文を結びつける重要な言語単位であることが明らかとなった。結論として、萌芽的構文・橋渡し的構文は、主要構文を動機づけている人間の認知メカニズムの一部を認知操作に基づいて継承することで創発し、部分的な重なりによりネットワーク上、主要構文と連続体を成していることが分かった。
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自由記述の分野 |
認知言語学(認知文法・構文文法)・英語学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、使用依拠モデルに基づき、萌芽的構文・橋渡し的構文の創発のメカニズムを解明することで、自然言語の連続的な構文ネットワークの認知的動機付けを質的に考察していくという点において独創的特色をもったものであった。この観点からの研究は、研究代表者が調べた限りにおいて、国内・国外を問わず非常に稀なものであり、また、従来のコーパスに基づく量的研究からは明らかにされ得ない。研究成果の一部は中間報告として、雑誌論文などへの論文投稿、国際学会・国内学会などでの研究発表を通じて、公開を行なった。総括としての理論的一般化に関しては、今後も雑誌論文や研究発表などを通じて国民に広く公開を行っていく。
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