研究課題
本研究は透析期糖尿病性腎症患者における、ベルト式骨格筋電気刺激(B-SES)を用いた血糖抑制および骨格筋機能改善による治療的透析ケアの検討である。透析中のB-SESの安全性と食後高血糖に対する短期効果、および3ヶ月の施行による、血糖コントロールと身体機能改善に関する長期効果を検討している。平成29年度は研究環境を整備し、倫理審査受審後研究を開始した。透析・B-SES・採血・骨格筋評価・レオロジー検査などは同一日に実施される場合があるため、研究協力者の連携した実施のフロー獲得が必要であった。2回のパイロットStudyにより人的な研究環境も整備できた。実施した1例においては、透析中の補食後にB-SESを実施する事により、B-SES非実施時に比べ血糖の降下作用を認めた。C-ペプチドは両施行で変化は見られず、インスリン非依存的な血糖降下と思われた。骨格筋電気刺激は刺激強度依存的に乳酸の産生や血糖の降下作用を認める傾向にあり、B-SESへの認容性が急性効果を検討する上で重要である。そのため、症例においてはB-SESへの認容性を高めてから急性効果の検討を行った。また、本症例におけるB-SES施行中の血圧は微増を認めたが、その他有害事象は認めず実施可能であった。血液レオロジーは両施行間で通過時間の延長は認めていない。試験を実施する症例は既に抽出され、同意を得ており、平成30年5月上旬より、複数例の同時施行による本試験を開始する。
3: やや遅れている
平成29年度中の本試験開始を予定していたが、物的及び人的研究環境の整備に時間を要した。しかし、研究協力者の連携やサンプルの扱い・解析手法などは強化され、質の高い研究活動が行える環境となった。症例エントリーは順調である。
平成30年5月上旬より本試験を開始し、1ヶ月に4症例程の試験エントリーを行う。急性効果に関しては一部データを用いて解析を行い学会発表を行う。月に2回ラボミーティングで進捗を報告し、研究活動を推進する。
当初購入予定であったマイクロプレートリーダーはこちらの科研費では購入せず、別の研究費より購入したため支出が少なかった。当該年度予定していた本試験の開始遅れにより、外注検査費用等が次年度の必要経費として繰り越しした。平成30年度は外注検査費用に50万、試薬代に50万使用予定である。またフランスパリでの学会参加のため旅費が当初の計画よりも増額する予定である。
すべて 2018 2017
すべて 雑誌論文 (13件) (うち査読あり 13件、 オープンアクセス 13件) 学会発表 (50件) (うち国際学会 1件、 招待講演 4件)
Total Rehabilitation Research
巻: 6 ページ: 印刷中
理学療法科学
巻: 印刷中 ページ: 印刷中
理学療法とちぎ
巻: 7(1) ページ: 41-43
巻: 7(1) ページ: 29-36
巻: 7(1) ページ: 51-54
巻: 7(1) ページ: 67-70
巻: 7(1) ページ: 45-49
心臓リハビリテーション
巻: 7(1) ページ: 33-36
巻: 7(1) ページ: 13-17
巻: 6(1) ページ: 47-51
巻: 23(1) ページ: 75-79
巻: 23(2-4) ページ: 179-183