研究課題/領域番号 |
17K18073
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研究機関 | 川村学園女子大学 |
研究代表者 |
松本 祐介 川村学園女子大学, 教育学部, 准教授 (30738000)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 捕球動作 / 観察的評価 / ICTの活用 / 即時的フィードバック |
研究実績の概要 |
本研究は、学校現場での捕球動作の改善・捕球技能の向上を目的とした学習指導において、観察的評価基準を現場活用する方法を検討し、それとともに、小学 校低学年を対象とした体育授業における効果的な ICT 活用の方法を提案することを目的としている。その上で、2018年度は、2017年度に達成できなかった「小学校低学年児童でも操作可能 な捕球動作のフィードバックシステムを作成する」こと、及びその有効性の検討を目的として研究を行った。 様々なアプリを検討した結果、2台のiPadを用い、2つのアプリを組み合わせて使用するフィードバック方法に至った。従来の計画では、①ビデオ撮影機能(映像の記録)②遅延再生機能(即時的フィードバック)③映像分析(評価項目 毎の評価視点をわかりやすくするための加工)④合成表示(動作の変容の視覚的な明確化)⑤ボタン選択で分析 評価(評価項目毎にボタンを選択して押すことによる分析)の5つの機能を想定していたが、②遅延再生機能に関しては、児童の評価時間の確保を鑑みて、断念した。その代わりに、ビデオ撮影において、スローモーション撮影機能を使用し、動作が見易くなるよう工夫した。④の合成表示に関しては、授業実践において実施する際、組み込むかどうか検討中である。 観察評価項目に関しては、児童が素早く観察評価できるよう以下の3つの観点に絞り込んだ。 以上のiPad2台を用いたフィードバックシステムを、小学校の業間休みの時間を使い、小学校第2学年の児童に、実際にペアで撮影から評価までの流れを行なった。 現在その映像と児童の観察評価結果を整理し、筆者を含めた専門家の分析、現職小学校教員の分析を行なっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前年度において少しの遅れは生じたが、その後は概ね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
今年度の前期中に、分析を終わらせ、後期の序盤で授業実践を予定している。 授業実践校も決定したため、今後は、授業者と内容の精選を行い、より良い授業実践となるよう話し合いを重ねていく必要がある。 また、今年度中に研究成果をいずれかの学会で発表予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初の計画段階では、最終年度実施予定である授業実践に用いるボール等備品の購入で100,000円、旅費その他合わせて400,000円を使用予定であった。 これまでに、PC上でのシステム構築にかける費用を抑えられたこと、次年度は、学会等の開催が近場であることから旅費が抑えられることを考慮し、物品購入を中心に使用予定である。
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