研究課題/領域番号 |
17K18088
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
平澤 愛 杏林大学, 保健学部, 学内講師 (30459945)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 脳血流量 / 左室収縮機能 / 左室拡張機能 |
研究実績の概要 |
「心臓収縮・拡張機能が高齢者の脳血流低下に関与するか」について検討を行った。65歳以上の高齢者を対象に、経頭蓋ドップラー法による脳血流測定に加えて、脳血流量に影響を及ぼすことが知られている脳自己調節機能および動脈圧受容器反射能も合わせて測定を行った。また、心機能は、3次元心臓超音波検査(3D心エコー)を実施し、心臓収縮機能および拡張機能の評価を行った。しかしながら、3D心エコーの測定では、被験者の体格などにより、質の高い画像の取得が難しい状況がみられた。そのため、本研究の目的を達成するために必要となるデータを十分に獲得するには至っていない。次年度も引き続き、3D心エコーを用いた心機能評価に取り組みデータの獲得に努める予定である。 3D心エコーの評価が十分に行えなかったことから、心電図、心音図および動脈圧波形の同時計測から左室収縮機能の簡易的評価を併用して実施した。超音波検査とは異なり、心電図および心音図の測定は、被験者の体格にも影響されずさらに検者の測定技術や測定条件などの違いに影響されにくい。そこで、心音図、心電図および動脈波形の同時測定から得られた左室収縮機能と脳血流量の関係を検討した。その結果、心音図、心電図および動脈波形から得られた左室収縮機能評価は、脳血流量と関係がみられた。また、脳血流量を従属変数とし、左室収縮機能、年齢および性別を独立変数とした重回帰分析の結果においても、脳血流量と左室収縮機能との間に有意な関係が認められた。このことからも、脳血流量の変化に心機能が関与していることが考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
3D心エコーを用いた心機能評価において、質の高い画像の取得が難しい状況がみられた。しかしながら、このことは当初の予測範囲内であり、次年度も引き続き取り組むことで十分なデータ数の確保は可能と考えている。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き「心臓収縮・拡張機能が高齢者の脳血流低下に関与するか」について検討を行う。3D心エコーを用いた心臓収縮・拡張機能の評価に取り組む。
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次年度使用額が生じた理由 |
測定の準備段階として、現在使用しているベッドで測定を行うことができたため購入を見送った。しかし次年度は、学外も含めてより多くの測定を予定しているため、心臓超音波用の医療用リクライニングチェアーを購入予定である。
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