本研究課題では、思春期の双生児を対象に、社会関係が学校適応に及ぼす影響について明らかにすることを目的とした。質問紙調査を実施し、社会関係(きょうだい・仲間)と社会的適応(抑うつ)との関連について検討を行った。その結果、きょうだい関係・仲間関係が抑うつに及ぼす影響には卵性による違いが見られないこと、仲間関係はきょうだい関係よりも抑うつ傾向に及ぼす影響が大きいことが示された。一般的に、児童期後半になると仲間について家族よりも精神的な支えになる他者としてとらえるようになるとされているが、同様の傾向が双生児でも確認された。
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