骨転移予防に抗RANKL抗体は広く用いられ、注意すべき合併症に低Ca血症がある。本研究では、低Ca血症予防のため、活性型VitD製剤(ALF:1.0ug)とCa製剤(600mg)の十分な補充療法を行い治療を開始した。それにも関わらず、CTCAE gradeでGrade1以上の低Ca血症を21.4%に認めた。一方で、症状を呈するGrade2の低Ca血症は2.4%であり重篤な症状は予防できていた。また、新たな知見として、治療開始時に高代謝回転を有する患者は低Ca血症の発生に注意すべきことが判明した。高代謝回転を呈する患者に治療を行う際は、定期的な血清Ca値のモニタリングが重要である。
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