ジョージアにおいて初期青銅器時代から鉄器時代までの銅合金製資料の合金組成および鉛同位体比の調査を実施した。その結果、検出された銅合金の種類は、純度の高い銅、砒素銅、青銅、銅-錫-砒素合金、銅-アンチモン合金であり、器種によって異なった合金設計が行われている。また、鉛同位体比測定結果と合金種および鉛の含有量の違いより、①初期青銅器時代の砒素銅製資料、②中期青銅器時代以降の青銅製以外の資料、③中期青銅器時代以降の青銅製資料の3つに分類できる。①および②は現地生産であると考えられる。③は使用した銅鉱石の産地が異なることから、青銅素材もしくは青銅製品を輸入したと考えられる。
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