研究成果の概要 |
本研究では複雑な土壌有機物の安定化機構の解明について、土壌ペリレンキノン(PQs)色素を用いたアプローチで試みた。本研究により以下の主要な結果を得た。 1)PQsの主成分がDHPQ(4,9-dihydroxypelyrene-3,10-quinone)であることを示し、DHPQおよびDHPQ誘導体の分別定量法を開発した。 2)DHPQおよびDHPQ誘導体は世界中の土壌に広く分布することを明らかにした。また、火山灰土壌(黒ボク土)におけるPQ色素は腐植酸画分から安定なヒューミン画分に遷移する可能性を示した。さらに、PQ色素は活性Alとの複合体形成により長期に渡り安定に存在する可能性が示唆された。
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