本研究は睡眠障害に関するストレスコーピングの有効性を検討し、睡眠障害予防のための適切なストレスコーピングの提言を行うことを目的とした。日本の労働者を対象とした2年間の縦断研究において、不眠症の症状のある人は、不眠症の症状のない人よりも、不適応なストレスコーピングを多用し、ユーモアや道具的なサポートのコーピングの使用が少ないことを示した。また、不眠症の重症度と関連のある様々なコーピングを認めた。系統的レビューとメタ解析では、ストレスコーピングと睡眠障害に関する縦断研究に関して、2200本の文献から最終的に6本の論文を抽出した。その結果、非機能的なコーピングは不眠症と弱い相関関係を認めた。
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