本研究では,①他者の視線方向や表情を読み取ることが可能になるプログラムを開発できたこと,そして,その結果として,ASD児とその保護者の幸福感・満足感に変化が生じることを明らかにしたことが学術的意義である。そして,本研究で開発した①他者の視線方向や表情を読み取ることが可能になるプログラムをASD児に実施することで,ASD児が家庭や保育・教育場面において,他者との社会的相互作用円滑化されることが社会的意義である。 本研究は,ASD児にただプログラムを実施して行動変容を求めるのではなく,ASD児や保護者の幸福感・満足感も検討しなければならないことを指摘するものである。
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