| 研究課題/領域番号 |
17K18179
|
|---|
| 研究機関 | 早稲田大学 |
|---|
研究代表者 |
塩崎 悠輝 早稲田大学, イスラーム地域研究機構, その他(招聘研究員) (00609521)
|
|---|
| 研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
| キーワード | イスラーム / イスラーム法学 / ファトワー / ウラマー / 東南アジア / 中東 / 南アジア / ネットワーク |
|---|
| 研究実績の概要 |
平成29年度は、日本語の共著1冊（『クルアーン的世界観』（作品社））、日本語の書評論文1篇を刊行した。また、国内で2回、国外（インド、アリーガル・ムスリム大学）で1回の口頭発表を行った。これらの研究成果は、海外での現地調査および資料収集（マレーシア、インドネシア、カンボジア、インド）に基づいている。これらの現地調査では、イスラーム法学に関する資料収集、資料の分析を行うとともに、現地の研究者、イスラーム学者との意見交換を行った。これらの研究調査および発表によって、特に東南アジアと中東、南アジアの間のイスラーム法学上の相互影響に関する研究が進展した。平成29年度は、研究課題を達成する上でこれまで特に不足していた南アジア方面についての研究を充実させることができた。
これらの研究成果は、マレー語やインドネシア語、アラビア語の膨大な一次資料の分析と長年に渡る現地調査に基づく意義深い研究であり、東南アジアのイスラームに関する研究への大きな寄与である。同時に、他にも国内国外での研究発表が続けられ、今後の研究に結びつく現地調査も引き続き行われた。これまでの研究は、東南アジアのイスラーム、中東と東南アジアの間のイスラームについての知的交流に関するこれまでの研究が、着実な成果を挙げたことを示しており、さらには今後もこの分野での研究をさらに発展させうることを示している。
|
| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
平成２９年度中は、マレーシア、インドネシアでの現地調査を行った。この現地調査は、今後研究成果を発表していくために必要な資料を収集する調査であるとともに、今後の研究のための基礎的な調査でもあった。そのため、資料の収集と共に、ウラマーへの聞き取り調査も行った。また、マレーシアに居住しているミャンマーからのロヒンギャ・ムスリム難民の調査等を行った。
これらの調査によって、今後著書や論文の刊行、あるいは国内国外での口頭発表に必要な資料が収集できたといえる。したがって、平成28年度に研究は、期待以上の進展があったといえる。
|
| 今後の研究の推進方策 |
マレーシア、インドネシア、タイ南部、および可能な限り中東や南アジアでで引き続き現地調査を行う。イスラーム法学に関する資料収集、資料の分析を行うとともに、現地の研究者、イスラーム学者との意見交換を行う。
研究成果を日本語の共著、英語の査読論文、日本語および英語の口頭発表のかたちで発表する。これらの研究および発表によって、特に東南アジアと中東、南アジアの間のイスラーム法学上の相互影響に関する研究が進展させる。研究課題を達成する上で、これまで不足していた中東および南アジア方面についての調査を充実させる。
|
| 次年度使用額が生じた理由 |
平成29年度中は、予定していた中東での現地調査が実施できず、次年度以降に実施することととしたため。
|
