10代~30代の場面緘黙当事者10名を対象にセルフ・エフィカシー(SE)を高める心理教育及び個別のカウンセリングを行った。①治療への参加意欲、②特異的SE(緘黙症状の改善への期待)、③一般性SE(一般的な個人の行動傾向としてのSE)、④緘黙症状を質問紙を用いて測定した。 参加意欲と特異的SEには相関がみられた。また6回の介入を通じて、特異的SEについては10名中6名に上昇がみられた。SEと緘黙症状の改善との関係をみると、緘黙症状の改善が大きい者の方がSEの上昇率が高い傾向がみられた。 以上の結果から、治療によって緘黙症状が改善することへの期待を高める心理教育は有効性がある可能性が示された。
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