骨粗鬆症は男性よりも女性に多くみられ、とくに閉経後骨粗鬆症は予後が悪く寝たきりの原因にもなり、医療費を圧迫している。そこで、我々は、雌由来骨芽細胞自身に性差を決める因子が存在するのではないかと考え、骨粗鬆症病態に重要な新しい性差に関連した因子としてSerpina3nを見出した。解析の結果、Serpina3nは骨芽細胞に対して、石灰化や骨芽細胞分化を負に作用する因子であることが明らかとなった。このSerpina3nが骨粗鬆症の病態形成に関与する可能性を示唆している。本研究成果により、Serpina3nをターゲットにした骨粗鬆症の新しい診断マーカーや治療薬の開発につながることが期待される。
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